アンスロ・セギル

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アンスロ・セギルは、三国時代末期のツルヒル国の政治家、軍人である。軍師としてツルヒル国を三国最強に導いた。ツルヒル国は三国時代を通じて強国として他二国と競っていたものの、前期はミナハラ国、後期はミハラ国に押され、中原に覇をとなえることができずにいたが、セギルという天才軍師の登場によってミハラ、ミナハラを圧倒し、ついに国家創設以来の悲願である三国の盟主の座を得た。しかしながら、この時期すでにノヴァール社会はその成熟や民族意識の高まりによる各国分裂の動きが始まっており、ミハラ、ミナハラはまもなく分裂を始めた。ツルヒル国もこの波にのまれ結果ブライ国が独立、ツルヒルの覇権も瓦解した。セギルは分裂の混乱に対応しつつ、分裂後ツルヒルからヨウと国号を変えた国家を引き続き支えた。彼が分裂の混乱をうまく収めたことで国力はあまり下がらず、以後ヨウは十二国時代を通して強国であった。

概要

出身はミナハラ国であるが、青年期に入りツルヒルに仕官した。ミナハラ時代はトーリー・ローグラントの祖であるリキョー・ローグラントとは非常に親しい仲であったといい、いくつか逸話が残されている。

ミナハラに仕官後はすぐさま頭角を現し、王国の軍師となった。特にツルヒル王からは絶大な信用を得ており、「これでやっとミハラを叩くことができる。」といわれたという。ミハラ国は三国後期よりながらく三国最強の座にあった。以降はこの期待に見事答え、さまざまな献策を行い、ミハラ国を圧倒するようになる。この時期ミハラは盛期の功臣の死去や高齢化、また民族意識の萌芽による国家分裂の動きがはじまっていて強盛に陰りが見えており、ツルヒルの攻勢になすすべがなかった。その後、同様にミナハラも相手取るとセギルの戦略が冴えわたり終始ミナハラを圧倒し屈服させ、結果ツルヒルは三国最強となった。ミナハラに決定的な勝利を得た際、セギルは「ひとりになって泣きたい。」といったといわれている。

しかしながら、このツルヒルの攻勢が決定的となり、ミハラ、ミナハラは急速に分裂していくこととなる。この動きはツルヒルにも波及し、以降セギルは宰相としてその事態の対応に追われることとなる。これらノヴァール全土の分裂の混乱により、ツルヒルの三国最強という覇権は意味をなさないものとなった。結果ブライ国が独立しツルヒルは国家二分しヨウ国となるが、この際は慎重な対応を意識し国家変動による国力消耗を極力抑えることに成功した。以降も国家運営に尽力し、ヨウは十二国屈指の強国としての地位を保つこととなる。晩年は病に侵されたが、この際に黒魔術に頼ったことが寿命を縮めることになったといわれている。